セルフメディケーション税制が開始

 ドラッグストアなどで買える市販薬「スイッチOTC薬」の購入費が年1万2千円を超えた場合に税負担が軽減される特例制度「セルフメディケーション税制」が今年1月から始まりました。セルフメディケーションとは、軽い病気などの場合は、すぐに医療機関にかかるのではなく自ら市販薬を購入するなどして健康管理を促すことの意味。国内では高齢化により医療費など社会保障費の増大が続いており、政府には国民が自ら健康増進を図る取り組みを後押しする狙いがあります。平成33年末までの時限措置です。

 スイッチOTC薬とは、医師の処方が必要な医療用医薬品から転用された有効成分を含む医薬品のこと。対象薬は、かぜ薬や鎮痛剤など1555品目(昨年12月末)に上ります。税負担の軽減対象になるには、購入した際のレシートなどを保管し、翌年に確定申告する必要があります。分かりやすいように、購入時のレシートには商品名の横に「★」や「セルフメディケーション税制対象」などと記載されています。家族の年間購入額が1万2千円を超えた場合に、最大8万8千円までを課税所得から差し引くことができます。ただし、健康診断や予防接種など健康増進に向けた取り組みをしていることも条件で、単純に医薬品を購入するだけでは制度の恩恵は受けることはできません。

 課税所得が400万円で、制度の対象となる医薬品を年2万円購入したケースでは、下限額である1万2千円を差し引いた8千円を控除することができます。その結果、所得税(国税)は1600円、個人住民税(地方税)は800円の減税効果があります。

 これまでも医療機関への通院費や入院費の自己負担額や、市販薬の購入費用などが年10万円を超えた場合の医療費控除の制度はありました。医療費控除制度と今回のセルフメディケーション税制は併用できません。
<情報提供:エヌピー通信社>

2017-02-21 (火) 11:07

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