IT導入補助金 サイバー攻撃対策に100万円

 中小企業のデジタル化を支援するIT導入補助金に、サイバー攻撃対策へ最大100万円を補助する「セキュリティ対策推進枠」が新設されました。8月に交付申請の受付を開始する予定です。

 セキュリティ対策推進枠の補助対象となるのは、情報処理推進機構が公表する「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されているITセキュリティ関連サービス。大阪商工会議所の「お助け隊サービス」など6月末時点で12種類のラインナップが挙げられています。これらのサービス利用料の最大2年分について、5万円~100万円の範囲で支援を受けられます。補助率は2分の1。

 申請にあたっては、事務局の認定を受けた「IT導入支援事業者」を通じてツールの選定や事業計画の策定、購入、運用といった一連の手続きのサポートを受けなければなりません。IT導入支援事業者を通じて購入したツールでなければ対象にならないため、補助金の利用を考えているのであれば、先走って購入しないよう注意する必要があります。

 中小企業庁はセキュリティ対策推進枠を新設した理由として、サイバー攻撃により「事業継続が困難になる事態を回避し、生産性向上を阻害するリスクを低減するため」としています。すでに中小企業のサイバー攻撃被害は深刻化していて、警察庁によれば近年多発している「ランサムウェア(身代金要求型ウイルス)」の被害者の約54%を中小企業が占めています。

 日本損害保険協会によれば、サイバー攻撃により顧客1万人分の情報が漏えいした場合の被害想定額は、損害賠償や調査復旧費用など約3570万円に上るそうです。

<情報提供:エヌピー通信社>

2022-06-02 (木) 9:26

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