政府は消費税増税の延期を発表しておりますが、その一方で、中小企業庁は消費税率の引上げとともに実施される予定の消費税軽減税率制度への対応が必要となる中小企業・小規模事業者が、複数税率対応レジの導入や、受発注システムの改修などを行うにあたって経費の一部を国が補助する制度(軽減税率対策補助金)については、軽減税率導入への対応を円滑に進めてもらうため、中断等をせずにこのまま継続していくことをHP上で明らかにしております。
なお、複数税率対応として2つの申請類型があります。
具体的には、「複数税率対応レジの導入等支援」(A型)と「受発注システムの改修等支援」(B型)の2つです。
A型のレジの導入の場合、基本的には補助率は3分の2ですが、1台のみ導入かつ導入費用が3万円未満の機器については補助率が4分の3、タブレット等の汎用端末の補助率は2分の1となり、補助率が異なります。
補助額は1台当たり20万円が上限で、複数台のときは200万円が上限となります。
一方、受発注システムの場合には、小売事業者等の発注システムの補助金の上限額は1,000万円、卸売事業者の受注システムの補助金の上限額は150万円となり、両方の改修・入替が必要なときの補助金の上限額は1,000万円となります。
また、補助率は改修・入替費用の3分の2となります。
なお、電子的受発注データのフォーマットやコード等の複数税率対応に伴う改修、現在利用している電子的受発注システムから複数税率に対応したシステムへの入替を補助対象とします。
さらに、今後の取扱いとして、中小企業庁では、
①これから申請予定の事業者に対しては、現行の申請手続きから変更がないこと
②すでに補助金の交付申請をしている事業者に対しては、提出された申請書類を、現行の審査を行った上で交付決定することとしました。
また、税率引上げ延期に伴う延長後の受付期限については、後日、同庁ホームページ上で明らかにするとしております。
今後の動向に注目です。
(注意)
上記の記載内容は、平成28年12月1日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。