企業経営では、一般に複数の従業員が、生産・営業・開発など共通の目的・目標を達成しようとして力を合わせて働かなければならないことが多く、リーダーシップの巧拙がメンバーの意識・行動を変え、成果を左右することは良く知られています。
リーダーシップのあり方
チーム目標を必達するためのリーダーシップのあり方は、“リーダーの舵取りの下で、メンバーが力を合わせて、自発的に状況判断を行ない、考え、行動する”方向へ誘導すること、さらに掘り下げれば、望ましいメンバーの意識。行動を生み出す源泉を確保すること、と言えます。
ある目標に向かってチーム活動が動き出すと、思い通りに、何の障害もなく進行するなどと言うことは全く考えられず、次々と出てくる障害、問題を解決し続けて行かなければなりません。
それらに対して果敢に対処し続ける力、すなわちチーム力の源泉を、テーマ・目標設定の段階で確保しておくことがリーダーシップのあり方の基本と言えます。
目標必達への源泉を掘り当てる
チームメンバー個々は、専門知識・技術、得意技など異質な人間の集まりです。そのメンバー個々がテーマ・目標に対して共通の理解と、どうしても達成したい価値を共有したとき、目標必達への源泉が確保されたと言えます。
このような源泉は、人間の意思。やる気にあるので、自分達が取りかかろうとする具体的な問題・課題解決テーマについて、
・なぜこの課題解決が必要なのか
・なぜこの目標(達成レベル・時期)が必要なのか
・目標が達成された時の状況(目標が達成されたとき、具体的に何がどのように変化しているのか
・達成プロセスでの自分達個々の役割、協力の仕方
以上のような事柄をチームメンバー全員参加、全員発言で、突っ込んで話し合うことを通じて、チームメンバーの役割意識、力の合わせ方、自主的な動き方など、チーム目標必達へのパワーが生まれます。
経営者の留意点
経営者は、リーダー達に向かって、チーム力の源泉確保の重要性、スタート段階の話し合いの実践を指導するべきです。