平成25事務年度の所得税調査で発覚した申告漏れや所得隠しといった不正について1件あたりの申告漏れ所得金額が高額だった業種は、1位「風俗業」、2位「キャバレー」、3位「バー」の順でした。このワースト3は前年度と全く同じ順位です。
風俗業の申告漏れ所得金額は3329万円。キャバレーは1972万円、バーは1226万円でした。これらは基本的に現金商売ということもあって、毎年不正が発生しやすい業種です。
このほか、「くず金卸売業」(前年度7位)、「特定貨物自動車運送」(同15位)などが続きました。前年度5位の「人材派遣業」はランキング10位以内から外れています。
1件あたりの申告漏れ所得金額でワーストだった風俗業の無申告が発覚したケースを見てみましょう。知人同士で風俗店を営業していた3人(A~C)が、その所得を隠蔽したケースが25事務年度に発覚しています。
A、B、Cは思惑・利害が一致。「儲けを全員が申告しなければ税務署にばれない」という考えの下で申告しませんでした。さらに、Aの妻が代表を務める法人から、Bに対して「原稿料」を支払っているかのように装いました。Bはその法人から受け取った源泉所得税未納の支払い調書を使って、文筆業として還付申告書を提出し、不正に還付金を得ていたそうです。
<情報提供:エヌピー通信社>
2015-01-15 (木) 16:19